それは生産者を巡る旅。

チョコレートに合わせる果実やナッツなどの「素材」はわたしたちの製品づくりに欠かすことができません。しかも、ただの素材ではなく、最高の素材であることがわたしたちにとっては重要なのです。北は北海道から南は沖縄まで、最高の素材を求めて、日本各地の果樹園や畑を訪ねる。その土地の風土を肌で感じ、生産者の方々の想いを伺い、素材の個性をしっかりと受け止める。それはその土地に直接足を運ばなければ体験できないこと。その行程を「旅するメゾン」と名づけ、最高の素材を求めて、わたしたちの旅は続きます。

6月の主役は
山形県の佐藤錦

山形県寒河江で100年に渡り、さくらんぼ栽培を行う大沼さん一家。樹齢30年といわれるさくらんぼも、大沼さんの農園では90年を超えるものもあるほど、丁寧に真心を込めた管理を行っています。代々受け継がれてきたさくらんぼの木は2000本以上。一瞬の旬のために1年をかけて準備し、家族で心を込めてさくらんぼを育てています。
美味しいさくらんぼが育つ秘密の一つに、山形の名峰”月山”からの冷たく綺麗な雪解け水があります。同じ大沼さんの農園の中でも、土地の性質や山からの距離によってさくらんぼの味が変わるというほど、自然と密接に共創しながらさくらんぼ作りを行っています。もう一つの秘密は冬から毎日欠かさず行う”枝の剪定”。美味しい実をつけるために、葉と枝に養分が行きすぎないよう、木の栄養のバランスを考え、枝を切り落とす作業がとても大切なのだそうです。

瑞々しい佐藤錦を
ぎゅっと詰め込んで

1年中手間と愛情をかけ栽培される佐藤錦は、収穫期間が約10日間とさくらんぼの中でも特に希少な品種で、驚くほどの濃い甘味と酸味を持っています。佐藤錦の瑞々しい美味しさをそのまま表現するために、合わせるチョコレートにも並々ならぬこだわりを詰め込みました。

　”アロマ生チョコレートSWING”には、採れたての佐藤錦をピューレにし、ピュアカカオバターから作るホワイトチョコレートと、さくらんぼの酸味を引き立てるビターチョコレートと合わせました。ひと際濃く甘酸っぱい佐藤錦の味わいが、とろけるチョコレートと共に口いっぱいに広がります。

　”リッチ生チョコタルトさくらんぼ”には、味わいの濃い佐藤錦をそのまま頬張っているような濃厚なピューレと、佐藤錦のチョコレートクリームを流し込みました。サクサクのタルト生地、瑞々しいさくらんぼのジュレ、トロッととろけるチョコレート、パリッと食感のコーティングチョコレートそれぞれの味わいと食感を4層で作り込んだ一品です。